20231018

無性に格好いい。何だかできそうです。

先月の東京展でお話しさせていただいてからのまさかの翌月頭、堺での再会。ちょっと勝手に私の中のアメトラの定義が揺るがされております。

J.press&Son's Aoyamaのディレクター、黒野さん。

王道に一石投じ続ける黒野さんの考えているアメトラ感が無性にかっこいい。



2年前の東京展の最中、居ても立っても座ってもいられずに、ずっと気になっていたアメリカントラディショナルを代表するブランド、J.pressのコンセプトショップ、J.press&Son's Aoyama店に、亡霊のように彷徨いながら飛び込んだことがきっかけで、この度デルモナコのシューズをお取り扱いいただくこととなりました。嬉しいー。思い立ったら亡霊になって彷徨ってみるものだなと思ったのでした。


J.press&Son's Aoyama店様のシューズは年内、お披露目できると思います。ちょっとカッコいいんじゃない!?と思われるシューズが何だかできそうです、というか、できてきています、自分用の欲しい。。詳細はまた追ってブログでご紹介したいと思います。書きたいことはたくさんあるのですが、頭の中がひっちゃかめっちゃかなのでまだ纏めきれておらず、今回は手短に。






多忙極まれる中お越しくださった黒野さん。

ありがとうございました。

次はアトリエから徒歩三分、堺の誇る銘菓、かん袋をご案内いたします。




20231005

ツヤツヤ、ホクホクデルモナコ、リペアのこと。




Vパンプスエナメルブラックとヨコパンプスブラックがリペアで手元に帰ってきました。おかえりなさい。確かこの靴は昨年末頃にもリペア、調整させていただいているので久しぶり感はあまりなかったですが、お仕立てさせていただいた靴との再会はやっぱり嬉しい。つま先のキズ補修、ヒール履き口の縫い目補修、中敷き交換、ソール張替え等々、この後もできるだけ綺麗に長くお客様のお出かけのお役に立てるようリペアさせていただくべく製靴モードからリペアモードに。





デルモナコオールソールは製造の際使用したラストを靴に入れ直してからスタートします。底の張替えをする際は底とアッパーの圧着をする時の台の役割が一つと(暖簾に腕押しの逆になるように!!)、もう一つ、履き込んで伸びた革を吊り込み直すことで、特にパンプスなど革の伸びがヒールの遊び、履き心地に直結するようなデザインのフィッティング改善の効果があります。ずっと男性、女性にパンプスをお仕立てし続けてきて、パンプスは履き込んだら一度フィッティングの調整をさせていただくと良いのではと思っています。もちろん人によってはずっと調整の必要なく履き続けることができる場合もあると思いますが、足幅、履き口、踵でのみフィットさせないといけないので(甲でフィットできない)、革の伸びで踵の動きが気になってくることがあると思います。履き込んだ後のパンプスはある程度革が伸びきっているので、そこで一度調整してしまえばかなり良いフィッティングでお履きいただけると思います。







ラストを入れ直して古いソールを剝がしたところ。ソール張りたい。





すごくソール張りたい。。





ソールの圧着に集中しすぎてその後の写真撮り忘れからのリペアアフター。2足とも生まれ変わってツヤツヤなので私はホクホクです。










左右で履き皺が違うエナメルVパンプス、鈍く光っていて素敵。前にも書いた気がするのですが、人工的に作られたエナメルは生物由来の吟面が残っていないので傷がついてしまうとリペアも限界があったりします。美しい艶を手に入れる代わりに純粋なエイジングを手放したエナメルはなんだか儚げで個人的にとても好きな素材。履き込んだ後少しだけお手入れしてあげてください、とーっても綺麗になります。





Vパンプスにもずっと使っているウィメンズとしてはやや厚手のステアレザー。履き込むとしっかりさを残しつつ柔らかく足を包み込んでくれます。型崩れしにくいところも使い続けている理由。最初の頃は落ち着き過ぎ!?な革の雰囲気に、ウィメンズのシューズとしてこれで大丈夫?と思ったものですが、ずっとお仕立てさせていただけて、今ではデルモナコにとってなくてはならない素材になりました。






ソールが綺麗になると履き手の存在が浮かび上がる、気がする。。




ヨコパンプスは現在製造していません。この靴がとても素敵だったので仕様など見直してまた作ってみたいと思いました。




お出かけのお役に立てることを願っています、ありがとうございました。