20251207

ゴツしなやかさをあなたに。


ブログ再開は2024AWにリリースしたハイカットから。ハイカットスニーカーのデザインをベースに革靴、ブーツの要素をミックスして仕立てています。このデザインのコンセプトは「ゴツしなやかさ」。ブーツ特有の足元のゴツゴツしたカッコよさを出来るだけ足にストレスなくお楽しみいただけるようにしたいという想いから作り始めました。










ハイカットスニーカーのパターン用いることで足幅から足首まで靴ひもで調整が可能。ソックスや足の状況に応じて自由にテンションを変えることができます。耐久性、グリップ力に優れたタンクソールにクッション性のあるEVAを挟むことで足をしっかりと守りながら快適な履き心地をお楽しみいただけます。






内側にハイカットスニーカーお馴染みの空気穴を開けました。(ココ好きなんです!)
ジッパーを縫い付けたので靴紐も上から3~4穴程緩めていただければ脱ぎ履きしていただけます。






デルモナコはもともとオールレザーの靴作りからスタートしておりソールがラバーになっても出来るだけディテールでは革を使いたいという想いがあります。このデザインではソールの上にぐるり一周走る革のストームと言われる部分に釘を三本打ち込みました。(デル・モナ・コの三本釘です。単純。)革に釘を打ち込むと革が少しひしゃげたり変形します。通常それは製品の均質化の点でグレーな部分なのですが、ラバーソールなど人工的な素材を使う場合はこういった手仕事の少し土臭い要素があった方が靴の雰囲気を引き締めてくれ、ひいては履き手の装いを深めてくれると信じています。





今回ハイカットが生まれるようになったきっかけは実はこの革との出会いでした。何シーズンも踝以上のブーツデザインが出せていなかったのですがそれは私の中でブーツの重い、硬い、痛いというネガティブな要素をクリアすることができずにいたためでした。ただこの肌目の美しさと柔らかさ、しなやかさを両立した革に触れたとたん半ば封印していたブーツデザインへの思いが燃え上がり一気に開発を進め展示会に滑り込みました。(ギリギリでした。。)




艶は控えめですが美しい肌目、芯が詰まっているのにフワッと柔らかな革。













人は革靴の履き皺に愛着を感じてどんどん好きになってしまうのだと私は思っているのですが、ブーツは踝にも皺ができるので愛着は倍(ズルい。)、それは心を鷲掴みされてしまう訳です。。







昨年からブラックの事ばかり言ってきたのですがハイカットは実はホワイトとの二色展開。ホワイトは革のストームなのが一目瞭然ですね。ブラックはぱっと見全然分かりませんが履き込んで当たりが出てくると下からうっすら革が出てきます。お楽しみに。






スニーカーでは人気のホワイトですが革靴では汚れやすさから敬遠されがちです。そこでハイカットホワイトの革はしっかりと顔料で表面をコーティングすることで汚れを取りやすくし後の補色などケアをしていただきやすくなりました。ナチュラルの革ストームは履くほどにエイジングして靴の雰囲気を深めてくれます。






ハイカットはユニセックスの展開になります。普段はメンズ、ウィメンズ毎にディテールや素材、カラーそれぞれを深く落とし込んで仕立てているのですがこのデザインは仕様を統一しても男性女性ともにお楽しみいただけると確信していたので最初からユニセックスの展開にしています。





昨年念願のブーツデザインとしてリリースしたハイカットですが特に女性のお客様に履きやすいとご好評いただいておりとても嬉しく思っております。お履きいただいているみなさまありがとうございます。今年も引き続きお仕立てさせていただいておりますのでどうぞお声がけください。