毎回ブルーナボインとのダブルネームのシューズはデザイナーの辻さんのアイデア、想いを元にデルモナコがそれを形にしては修正を繰り返していく普通と言えば普通なのですが割とガチンコのモノづくりスタイルだと思っています。いつもだいたいサンプルのリミットは「エエ靴になったら」と言われます。「エエもんでも売れる時代じゃなくなったのに先ずはエエもんにはせなあかんのちゃう?」と取り組み始めの頃に辻さんに言われたことが心に刻まれてしまって消えません。今回のBDプレーンについて辻さんのイメージは「なんやろなー、デザインしてないんやけどでもその感じが何となくデザインになっている感じやねんっ!」とおっしゃられていたと記憶しています。コレは多分難しいヤツと私の中の靴職人が危機感を感じたことを記憶しています。一先ずデザインしていないという部分を私の中で中庸と置き換えて切り替えのないホールカットをベースに試作を進めました。途中からタンを無くし甲が見えるようにしてアイレットを二穴にしてとその部分だけでグッと惹きつける度が高まりました。そこへ辻さんの手書きのキルトタンのアイデアがドッキングしてグッと靴の輪郭が固まってきました。仕上がりの丸っとした柔らかな雰囲気からは裏腹に最終はラスト、パターンともミリ単位の調整の祭り。全身全霊で祭り。辻さんのより良いものにするという多分ずっと続けてこられた物への見方関わり方がBDプレーンを通して流れ込んできているように思っています。あとはつま先以外アッパーとライニングの間に全面に挟み込んだクッションが靴を一回り大きくしちょっと目のいってしまう存在感。靴だけどフカッとした触り心地をお楽しみください。ブルーナボインとの靴は何かの生き物みたいに仕上がることが多いなとブログを書きながら気付きました。今回も山あり谷ありで仕上がった靴なのでまだまだ書きたいことはありますがちょっとこれくらいにしておこうと思います。何かのタイミングにこの靴を履いた方を目撃することを楽しみにしています。ご注文いただきました皆さまありがとうございました。